雪景色の見える食卓に並べた、うなぎご飯と温かい汁物
冬のうなぎを味わう日。温かい食事とともに、ゆっくり過ごす時間をつくります。
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冬にも土用の丑の日うしのひがあることを、知っていましたか。

土用は年に四回あるので、丑の日もそれぞれの期間に巡ってきます。冬の土用は立春りっしゅんの直前、寒さが底に来る時期に置かれていて、そこに入る丑の日が冬の土用丑の日です。店先では「寒の土用丑の日」という呼び方のほうが目に付くかもしれません。

ただし、この日が話題になるようになったのは、ごく最近のことです。 江戸から続く行事ではなく、いつ誰が何のために作ったかが記録に残っている、めずらしい行事日にあたります。

冬の土用丑の日がわかる3つのこと

  1. 一月中旬ちゅうじゅんから節分までの間に来ます。 約十八日の土用に、十二日ごとの丑の日が一回か二回めぐります。
  2. 「寒の土用丑の日」は平成に作られた呼び名。 長野県岡谷おかや市から広まりました。
  3. 未の日に「ひ」のつくものを食べる言い方もあります。 丑の日とは別の系統けいとうの習ならわしです。

冬の食卓に、温かい一品を

寒い時期の丑の日は、温かい料理を囲むきっかけにできます。鰻を用意する日なら、汁物しるものや副菜も一緒に考えてみましょう。

寒い日に用意したい4つ

  1. 温かい汁物を一品足す。 家にある野菜を使えば、買い足すものも少なく済みます。
  2. 食事の前後に、ひと息つく時間を取る。 お茶を用意して、その日の予定を眺めます。
  3. 翌朝の支度したくを、前の晩に済ませる。 服や持ち物をそろえておきます。
  4. 寝具しんぐや部屋の温度を確かめる。 寒さが気になる場所に合わせて、掛け物や暖房を調整します。

食卓の支度と、翌日の支度を少しずつ。外へ出る用事の多い日も、帰ってから落ち着ける時間を用意しておけます。

「ひ」のつくもの、赤いもの

冬の土用には、未の日に「ひ」のつくものや赤いものを食べる、という言い方も添えられています。丑の日の鰻とは別の系統で、同じ期間のなかに二つの言い方が同居している格好です。

冬の土用の食卓に向く5つ

  1. ひらめ。冬に脂が乗り、値も落ち着く白身です。
  2. ひじき。鉄分を含み、常備菜にしやすい乾物かんぶつです。
  3. 干物。塩気しおけと旨うまみが濃く、少量でも満足しやすくなります。
  4. 人参。赤いものの代表で、汁物にそのまま入れられます。
  5. りんご。冬に手に入りやすく、焼きりんごなど温かいデザートにも使えます。

四季の土用に食べ物を組み合わせるこの言い方は、近年の暮らしの情報で紹介されています。「ひ」のつく食材や赤い食材を探しながら、いつもの献立を考える楽しみにしてみましょう。

寒中見舞いを出すなら、この時期

冬の土用は、寒中見舞かんちゅうみまいを出す時期とちょうど重なります。年賀状のやりとりから漏れた相手や、喪中もちゅうで年始の挨拶を控ひかえた相手に、この時期なら無理なく便たよりを出せます。

温かな食べ物を用意したら、ひと息つく時間も一緒に。しばらく連絡していない人をひとり思い出すだけでも、この日の使い方としては十分でしょう。

平成に作られた呼び名であること

諏訪湖すわこに面した長野県岡谷市は、鰻の消費が多い土地として知られてきました。その岡谷で、夏だけでなく冬にも鰻を食べる習慣を広めようという動きが起こります。

一九九八年に「うなぎのまち岡谷」の会が「寒の土用丑の日」を制定しました。同会の紹介によると、脂の乗った寒うなぎを楽しみ、地域の食文化とまちの活性化につなげようと、全国へ広める活動を続けてきました。

天然の鰻は秋から冬にかけて脂が乗るとされ、岡谷ではその季節の味を楽しむ日として紹介されています。地域の料理を知るきっかけにもなる呼びかけです。

地域の味を知る、冬の目印

岡谷では、寒の土用丑の日に合わせた催もよおしや、地域の食文化を伝える活動が続けられています。冬に鰻を食べる日を、土地の料理や店を知る機会として楽しむこともできます。

期間全体の位置づけは冬の土用入り、寒さの底については大寒でも触れています。

冬の食卓に、楽しみを一品

寒の土用丑の日を楽しむなら、うなぎを食べる時間を予定に入れてみます。店で味わう、持ち帰って家で食べる、家族と分ける。自分たちの過ごし方に合わせて選ぶと、冬の食卓に小さな楽しみが増えます。

家で用意する日は、温かい汁物やいつもの副菜を添えて。食後にお茶を飲む時間まで取っておくと、慌ただしい日にもひと区切りつきます。岡谷で広まった行事の話を、食卓で話題にしてみるのもよさそうです。

よくある質問

Q. 冬の土用丑の日はいつですか

一月中旬の土用入どよういりから節分までの間です。日ごとの干支えとで決まり、年によって一回または二回あります。その年の暦で日付を確かめます。

Q. 夏の丑の日と、意味は違いますか

どちらも土用の期間にめぐる丑の日です。冬は岡谷から広まった「寒の土用丑の日」の呼びかけがあり、寒い季節の鰻料理を楽しむ日として紹介されています。

Q. 冬の丑の日にも鰻を食べるのですか

食べる地域があります。岡谷市を中心に広まった呼びかけによるもので、全国的な習わしではありません。天然の鰻が脂を蓄たくわえるのはこの時期とされます。

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