青い座布団の木の椅子と靴、春の部屋で休む人
長く使うものから、自分に合う心地よさを確かめる。
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同じ星座入りが二回あると聞いて、どちらが本番なのか迷いませんでしたか。

キロンが牡牛座おうしざに入ります。前の年の初夏に一度この星座へ入り、夏の終わりに逆行ぎゃっこうして牡羊座おひつじざへ戻り、冬に向きを変えて、また境目さかいめまで進んできた。その最後の通過がこの日にあたります。

ここから六年ほど、キロンは牡牛座を進みます。 一度目が扉を開けて中を見た日だとすれば、この日はその内側に住み始める日にあたります。下見と本番、というくらいに役割を分けておくと、暦の扱いに迷わずに済みます。

キロン牡牛座入り(確定)がわかる3つのこと

  1. これが最後の通過です。 ここから牡羊座へ引き返すことはありません。
  2. 滞在はおよそ六年。 生活の形が一度は変わる長さです。
  3. その日に決着けっちゃくはつきません。 行き先が定まった、という一点だけが内容です。

持ち物と体と、値段のつかないもの

牡牛座に振られてきた領域は、手で触れられるものが中心です。この日を区切りに使うなら、実物じつぶつから入るほうが噛み砕きやすいはずです。

腰を落ち着ける日に向く4つ

  1. 一年使っていないものを三つ選んで、手放すか置いておくかを決める
  2. 毎月の固定費を書き出して、金額と満足度が釣り合っているか見る
  3. 食事と睡眠のうち、後回しにしているほうを一週間だけ整える
  4. 買い替えを我慢しているもののうち、体に触れるものを優先する

四つ目に理由をつけておきます。寝具しんぐ、靴、椅子のように長い時間ふれているものは、値段のわりに毎日の疲れ方を左右します。 節約の対象として最初に削られやすいのですが、順番としては後ろに置いたほうが結果的に得をすることが多いはずです。

自分の値打ねうちの話も、この星座の領域とされています。とはいえ、それを星の位置で解決しようとすると行き詰まります。人から言われた言葉が長く残っているなら、それは天体の配置ではなく、その出来事の重さの問題です。

六年という滞在の長さで考える

六年は、生活の形が一度は変わる長さです。住まいや仕事や家族の構成が、六年前と同じままという人は多くありません。

占星術せんせいじゅつがこの天体に結びつけてきたのは、うまくいかない部分と、その扱い方です。牡牛座の領域でいえば、収入や持ち物、体の調子、そして自分に値打ちがあると思えるかどうか、という話になります。

痛いところを見つめる期間だ、と書かれることもありますが、六年をそういう心構えで過ごすのは無理があります。むしろ、六年という長さは、急がなくてよいという意味に取るほうが実際に合っています。 今年のうちに片づけるつもりだったことを、六年の途中のどこかに置き直してもよい。長い滞在の使い道としては、そのくらいの緩さがちょうどよいでしょう。

十か月かけて、同じ境目を三度またぐ

ここから仕組みの話です。一度目の通過から数えると、十か月ほどが経っています。

そのあいだ、キロンは牡牛座の入り口あたりと牡羊座の終わりのあたりを行ったり来たりしていました。黄道上こうどうじょうで動いた幅は、わずか四度ほどです。腕をいっぱいに伸ばして親指を立てたときの、二本ぶんに満たない距離を、十か月かけて往復していた計算になります。

この行きつ戻りつを、占星術では「同じ場所を三度なぞる」と読むことがあります。一度目で気づき、戻って確かめ、三度目で受け入れる、という筋立すじだてです。読み物としてはよくできていますが、天体の側からすれば、地球との追い抜きの都合でそう見えているだけです。意味づけのほうが後から乗っている、という順番は覚えておいてよいと思います。

「確定」という言い方について

「確定」という言葉には、何かが決まる響きがあります。実際には、境目を越え直しただけで、その日に決着がつく出来事は起きません。

「確定」は、逆行を挟んだ星座の行き来のうち、最後の通過を示す呼び方です。最初に入った日、逆行で戻った日、再び入る日を並べると、どの区切りを指しているかが分かります。

それでも区切りとして扱われるのは、ここから戻らないからです。次に牡羊座へ引き返すことはなく、キロンは牡牛座の奥へ進んでいきます。過度な期待をかけると肩透かたすかしになりますが、日程表の目印としてなら素直に使えます。

キロンという天体の素性すじょうや、名前の由来についてはキロン牡牛座入りで扱っています。

暮らしの中で試すなら

椅子や靴を見直すなら、「何年使ったか」と「今どこが気になるか」を分けて書きます。気に入っている点も並べると、買い替える、手入ていれする、そのまま使うという選択を比べられます。長く持つつもりのものほど、今日すぐ結論を出さず、実際に使う場面で確かめてみます。

よくある質問

Q. 一度目と確定の日、どちらが大事ですか

役割が違います。一度目は下見、確定はここから戻らないという区切りです。どちらかを選ばなくて構いません。

Q. 確定の日に何か起きますか

その日に決着がつく出来事は起きません。行き先が定まった、という一点だけが内容になります。

Q. 六年のあいだ、ずっと向き合い続けるのですか

その必要はありません。六年という長さは、急がなくてよいという意味に取るほうが暮らしに合います。

出典

  • 各種天体暦(キロンの星座通過および留の日時)
  • 小惑星しょうわくせいセンターの軌道要素にもとづくキロンの運行
  • 西洋占星術せいようせんせいじゅつの諸文献ぶんけんにおける牡牛座の象意しょういに関する一般的な解説