
いまの働き方に、うまく言葉にできない引っかかりが残っていませんか。
天王星が逆行へ入ります。五か月ほどのあいだ、天王星は背景の星に対して西向きに動くように見えます。占星術で天王星に結びつけられてきたのは、自由、独立、既存の枠から外れること、そして予期しない転換です。改革の星と呼ばれることもあります。
天王星の逆行はおよそ一年ごとにめぐり、五か月ほど続きます。この期間を振り返りに使うなら、いまの働き方や居場所で気になっている場面を、自分の言葉で書いてみましょう。五か月後に読み返す記録が残ります。
天王星逆行開始がわかる3つのこと
- 五か月ほど続き、一年の四割以上を占めます。 気になっていることを記録し、少しずつ試す時間にできます。
- 背景の星に対する見かけの動きが西向きになります。 地球と天王星の位置関係が変わることで見られる動きです。
- 逆行が始まる季節は、毎年ほとんどずれません。 次の逆行までの一巡が地球の一年より四日ほど長いだけだからです。
天王星逆行で違和感を切り分ける、4つの手順
まずやることは、原因の切り分けです。
- 合わないと感じている場面を、具体的な出来事として三つ書き出す。 気分ではなく、いつ何があったかで書きます。
- そのうち、相手や仕組みが原因のものに印をつける。 自分がどうにかできない部分をここで外します。
- 残ったものについて、自分の側で何を我慢して合わせているかを書く。 合わせ方を変えるだけで済む場合もあります。
- 変えたいことを、今日の予定に入る大きさまで小さくする。 一行のメールで始められる大きさまで削ります。
外側に原因があるものと、自分の合わせ方から来ているものを混ぜたままにすると、やり場のない苛立ちだけが残ります。分けてみると、多くの場合は両方が混じっています。相手が変わらなくても済む部分と、話し合わないと動かない部分に線を引くと、次の一手が決まります。
辞める前に、変えられる一段を探す
天王星の期間に出てきやすいのは、離れたいという気持ちです。仕事、住む場所、人との関わり。どれも大きな選択肢です。
離れる決断が間違いだとは言いません。ただ、その手前に段があるかどうかは確かめてほしいところです。担当を変える、時間帯を変える、頻度を落とす、頼み方を変える。試せる一段を残したまま全部を降りると、次の場所で同じ引っかかりに出会ったとき、また同じ選択しか手元にありません。
五か月あります。その一段をためすには十分な長さです。ためしてなお合わないなら、そのときの結論は、勢いで出した結論よりずっと確かなものになります。
七年ぶんの物差しで見る
天王星は、一つの星座に七年ほど滞在します。
七年という単位は、個人の予定表よりも大きい目盛りです。占星術でこの星が世代の話と結びつけられるのは、同じ年ごろの人が同じ問いを同じ時期に抱えることになるからです。働き方への引っかかりが自分ひとりの気質の問題ではなく、周りの何人もが似たことを言い始めている、という形で表に出ることもあります。
ですから、この期間に感じる違和感を、性格の欠点として片づけないでください。合わない仕組みのほうが古びている場合もあります。占星術でいう見直しの期間を、働き方や人との相談に結びつける読み方です。
変化の星なのに、めぐる時期はずれない
天王星の逆行には、意外なほど規則的な性質があります。
次の逆行が始まるまでの一巡は、三百六十九日あまりです。地球の一年より四日ほど長いだけなので、逆行に入る日は毎年四、五日ずつ後ろへずれるだけで、季節はほとんど動きません。今年この時期に逆行が始まったなら、来年も、その次の年も、ほぼ同じ季節に始まります。
なぜここまで揃うかというと、天王星の歩みが遅すぎるからです。太陽のまわりを一周するのに八十四年かかるので、一年で進む距離は黄道上で四度あまりしかありません。地球が内側から追い抜くとき、追い抜かれる側がほとんど止まっているようなものなので、周期は地球の一年とほぼ重なります。逆行の時期を決めているのは天王星の事情ではなく、地球の側の暦だと言ってもいいでしょう。
自由と変化を受け持つとされる星が、暦の上ではいちばん行儀よく並んでいる。この対比は、期間の受け取り方を考えるときの手がかりになります。
地球から見ると、進む向きが変わる
天王星の逆行は、地球と天王星がそれぞれ太陽のまわりを回ることで見られる動きです。内側を回る地球が追い抜く前後には、天王星が背景の星に対して西向きに移動するように見えます。
占星術ではこの動きに、以前進めたことを見直す意味を重ねてきました。前に決めた働き方や予定が、いまも自分に合っているか。五か月を、その確認に使うことができます。
一七八一年に、惑星が一つ増えた
天王星は、古い占星術には存在しなかった天体です。
見つけたのはイギリスのウィリアム・ハーシェルで、一七八一年三月のことでした。当初は彗星だと考えられ、惑星と認められるまでには時間がかかっています。土星の外側に惑星があるという事実自体が、それまでの宇宙像には入っていなかったからです。
明るさは、いちばん条件のよいときで五・六等ほどで、空が十分に暗く、位置がわかっていれば、肉眼でもぎりぎり見えるかどうかという水準です。惑星と分かる前にも観測されていましたが、恒星として記録されていました。
そのため、天王星に自由や改革の意味を割り振ったのは近代以降の占星術です。発見の時期がヨーロッパの社会が大きく揺れた時代と重なっていたことから、そこに象徴を重ねる読み方が広まりました。伝統のなかから出てきた解釈ではなく、後から編み込まれた解釈だという点は、押さえておくと読み方の幅が広がります。
五か月の置き方
初日にすることは多くありません。いま合わないと感じている一つを書いて、それを紙の見えるところに置いておく。それだけです。
五か月後、順行に戻る日に同じ紙を見て、まだ同じことが書いてあると思えるかを確かめます。消えているならそれで構いません。残っているなら、そのときが動く番です。天王星の期間は、勢いに任せる時間ではなく、勢いが消えても残るものを見分ける時間だと考えたほうが使い道があります。
明けてからの扱いは天王星逆行終了に置いてあります。
引っかかる場面を、小さな紙へ
働き方や居場所について考えるときは、気になった出来事を一枚ずつ紙に書いてみます。朝の移動が慌ただしい、会議のあとに用事が重なるなど、場面が浮かぶ言葉で。並べて眺めると、同じ時間帯に困りごとが集まっていることもあります。
その中から、今週試せそうな変更を一つ選びます。出発前の準備を前夜に済ませる、予定の間を少し空ける。試したあとの感想も残しておくと、次に見直すときの手がかりになります。
よくある質問
Q. 天王星逆行のあいだに退職や引っ越しを決めてもいいですか
決めても構いません。五か月も止めていると暮らしが進みません。ただ、担当替えや頻度の調整など、手前で試せる一段が残っていないかだけは先に見てください。
Q. 天王星の逆行が毎年ほぼ同じ季節なのはなぜですか
天王星の進み方が遅く、次の逆行までの一巡が地球の一年より四日ほど長いだけだからです。そのぶん、始まる日が毎年少しずつ後ろへずれていきます。
Q. 見直したいことが曖昧なときは、何を書けばよいですか
気になった場面を一つ選び、いつ、どこで、何に困ったかを書きます。具体的な出来事からたどると、予定や頼み方など、自分で試せる変更を探しやすくなります。
出典
- 国立天文台 暦計算室(天王星の視位置および留の日時)
- 天文年鑑(誠文堂新光社)天王星の光度と観測条件に関する記載
- 天王星の発見に関する各種天文史資料
- 近代以降の西洋占星術の文献における天王星の扱い