秋の落ち葉を添えた作業台で、青い布袋を繕うための小さな布を選ぶ手
やりかけの手仕事を、一か所分の支度から。
絵を大きく見る

今年はこの並びが一日もない、と知ってがっかりしたことはないでしょうか。

天赦日は季節ごとに定められた干支えとから、一粒万倍日いちりゅうまんばいびは節切せつぎりの月と日の十二支じゅうにしから決まります。そこへ、旧暦きゅうれきの月日から決まる不成就日が重なるのが、この取り合わせです。

季節だけで決まる組み合わせではありません。 同じ日が三つの条件に当てはまるか、その年の暦で確かめます。

天赦日・一粒万倍日・不成就日の重なりがわかる3つのこと

  1. 秋に限った組み合わせではありません。 天赦日てんしゃにちと一粒万倍日の条件は、ほかの季節にも重なります。
  2. 三つの日は、異なる条件から決まります。 天赦日は季節と干支、一粒万倍日は節切りの月と十二支、不成就日ふじょうじゅびは旧暦の月日を見ます。
  3. 日付は、その年の暦で確かめます。 三つの周期が重なる日を、名前ごとに照らし合わせて探します。

やりかけのことを、再開できる大きさに

止まっている計画があるなら、前に決めたことを見返す日にしてみます。どこまで進んだか、何が残っているかを並べると、次の支度したくが見えてきます。

この一日に手をつける4つの手順

  1. この一年で止まったことを、責める言葉を使わずに三つ書きます。 事実だけを並べるのがこつです。
  2. そのうち一つを選んで、明日できる大きさに切り直します。 切り直した先が一粒にあたります。
  3. 増やしたくない予定を決めて、断るときの言葉を先に用意します。 言い回しを考えておくと、実際に断れます。
  4. 新しい契約は条件を読むところまでにして、署名は後日ごじつへ送ります。 成らない日の受け持ちはここだけです。

赦ゆるしと、増えることと、始めないこと。別々に立てようとすると身動きが取れません。止まっていたものを一つ拾い直し、小さくして、着手ちゃくしゅは明日にする。ひと続きの動作にすれば、三つとも同時に立ちます。

やりかけの作業を、一か所に絞る

やりかけの手仕事があるなら、必要なものを全部出す前に、直したい一か所を選びます。袋のほつれを縫うなら、まず糸と布の色を合わせるところまで。長くしまっていた道具は、使う分だけを小さなかごへ移します。次に手をつけるとき、かごを出せば始められる形です。作業が止まっていた理由も「道具を探すのに時間がかかった」のように具体的に書くと、再開しやすい支度が見えてきます。

揃わない年を、取り逃したと数えない

三つが並ばない年に、何かを逃しているわけではないでしょう。天赦日はそれだけでも年に数回立ちますし、一粒万倍日はひと月に何度も通り過ぎます。三つの名前が同時についた日を待ち構えるより、どれか一つが来た日に手を動かすほうが、暮らしは進みます。

三つがそろう日は、季節、日の干支、旧暦の月日を重ねて確かめます。前年と同じ日付を探すより、その年の暦の注記ちゅうきを一つずつ読むほうがわかりやすいでしょう。

干支のほうは、新暦のうえでも規則正しい

日の干支は、季節にも月にも左右されずに淡々と回っていきます。十二日で一巡し、六十日で元の組み合わせへ戻る。新暦しんれきのカレンダーに書き込んでも、ほぼ等間隔に並びます。だから天赦日も一粒万倍日も、次がいつかを見当づけやすい注記です。

もう一方はそうなりません。旧暦の月が改まるたびに数え始めを引き直し、そこから八日ずつ数えていきます。月が改まるところで数えが途切れるので、前の月からの続きにはならないのです。

目の前の暦では、理由の見えない現れ方をする

この違いが、カレンダーを眺めたときの印象を分けます。十二支の日なら、指を折れば次が分かります。ところが不成就日は、数日おきに続いたかと思えば十日ほど空く、という不規則な出方をします。八日周期という説明を読んでも、手元の暦とは合いません。裏側で旧暦が動いているからです。

よくある質問

Q. この三つが並ぶのは、秋だけですか

秋に限りません。たとえば夏の天赦日にあたる甲午きのえうまの日は、節切りの五月・六月では一粒万倍日の条件にも当てはまります。そこへ旧暦の月日で決まる不成就日が重なるかを確かめます。

Q. この日が来たら、新しいことを始めてもよいのですか

支度までを当日に済ませて、着手を翌日以降に置くと収まりがよくなります。書類をそろえる、見積もりを取る。そこまでは、控ひかえるほうの注記と競合しません。

Q. 三つの暦注はどう読めばよいですか

別々の系統けいとうから来た暦注れきちゅうが、同じ日に重なっています。それぞれの意味を知り、自分の予定に結びつけて読んでみてください。

出典