
連絡先はたくさんあるのに、いま何をしているか知っている相手が数えるほどしかいない。そんな状態になってはいないでしょうか。
水瓶座の新月は、太陽が水瓶座を進む一月下旬から二月中旬に巡ってきます。節分と立春をまたぐ時期で、暦のうえでは年が入れ替わる頃合い。外の気温はまだ低いのに、日の入りは目に見えて遅くなっていきます。
この星座が受け持つのは、生まれや住所ではなく何を大事にしているかでつながる関係です。満月のほうが離れる話になりやすいのに対し、新月は入る側から始められます。誰と一年を過ごすかを選び直すのに、これほど都合のいい日はそう多くありません。
水瓶座の新月がわかる3つのこと
- 時期は一月下旬から二月中旬ごろ。 太陽が水瓶座へ移るのは大寒の少しあと。節分と立春を挟む位置に置かれています。
- 扱うのは、選んで結んだつながり。 親戚づきあいや近所づきあいとは別の、あとから自分で決めた集まりのほうです。
- 守り星が二つあります。 古くは土星が割り当てられ、天王星が見つかってからは、そちらを重ねて読む形になりました。
「みんな」と言うとき、何人を指しているか
この新月に向く作業のひとつが、言葉の中の人数を数えることです。
みんなやっている、普通はこうする、周りから浮く。こうした言い方をしているとき、頭の中に浮かんでいる顔は、たいてい三人か四人にとどまります。多数決に負けたのではなく、数人の顔色に合わせていただけという場面は珍しくありません。
紙に書いて数えると早く済みます。その決まりを守っていないと困る人の名前を、思いつくかぎり並べる。並べ終えて三人以下だったら、それは全体の話ではなく、その三人との関係の話です。関係の話なら、直接相談できる余地が残っています。
新しい輪に入る5つの手順
- 一年後に一緒にいたい人の条件を、三語で書きます。 「気の合う人」では広すぎて探しようがありません。
- その条件に近い人が集まりそうな場を、ひとつ選びます。 学びの場でも、手仕事の会でも、走る集まりでもかまいません。
- 申し込みの締切だけ、先に手帳へ書き込みます。 行くかどうかの判断は、締切の前日にすれば足ります。
- 初回は聞き役に回ると決めておきます。 役割を先に決めておくと、当日の気が重くなりません。
- 合わなければ二回目に行かない、と先に決めます。 抜ける道が見えていると、入る決断が軽くなります。
初めての場へ行く前に、聞きたいことを一つ
手仕事の会なら「普段はどんな物を作っていますか」、読書の会なら「次はどの本を読みますか」と、入り口になる問いを用意できます。たくさん話す予定まで立てず、まず活動の様子を知る一回にしておく。帰宅後に、また話したい題材があったか、参加時間は暮らしに合うかをメモすると、二回目へ行くかを決めやすくなります。
暦が入れ替わる時期に、決まりを一つ更新する
立春を年の始めとする数え方では、この新月は年替わりのすぐそばに来ます。前の年から引き継いだままの決まりを、ひとつ点検するには向いた並びです。
毎月の自動引き落とし、順番で回ってくる当番、家族との連絡の頻度、集まりの回数。始めたときには理由があって、いまはその理由だけが残っていないものが、たいていひとつは見つかります。全部を一度に整理すると疲れるので、選ぶのはひとつまで。減らすのではなく条件を変える、という直し方もあります。
回数を半分にする、担当を交代制にする、期限を三か月先へ動かす。やめるか続けるかの二択で考えると動けなくなりますが、条件のほうを動かせると分かれば、話し合いの入り口ができます。
土星と天王星が、同じ星座を受け持つ理由
守り星が二つあると聞くと、どちらが本当かを知りたくなります。順番で見ると分かりやすくなります。
天王星が空で見つかったのは十八世紀の後半、望遠鏡を使った観測によってでした。それ以前の書物に天王星が出てこないのは当然で、水瓶座には土星だけが割り当てられていたわけです。土星は枠を作り、決まりを守り、続く形にする星として読まれます。あとから加わった天王星は、その枠を突然外すほうを受け持ちます。
矛盾しているようで、順番としてはつながっています。外すものがあるのは、先に枠が作られていたからです。枠のないところで自由を語っても、手応えは出てきません。この新月に更新の話が向くのは、水瓶座の中に、作る力と外す力の両方が置かれているからでしょう。
杯に酒を注ぐ少年
星座絵に描かれているのは、瓶を抱えた人の姿です。伝わっている話では、地上でいちばん美しいとされた少年が鷲にさらわれ、神々の宴で杯に酒を注ぐ役目を与えられたとされます。名はガニュメデス。瓶から流れ出る水の先には、みなみのうお座が置かれています。
この星座は水の名を持ちながら、四つの要素の区分では風に入ります。風は言葉や情報を運ぶ側とされ、水瓶座が話し合いや取り決めと結びつけられるのは、この区分によるところが大きいようです。注ぐ相手を選ばない役目と、風の運び方。両方を合わせて読むと、この星座が受け持つ範囲が見えてきます。
仲間づくりで先に手が届くのも、じつは配る側に回ることのほうです。誘われるのを待つより、自分が場を一度用意するほうが早い。時代の空気を語る言葉については風の時代のページへ。
冬の夜に、名簿を書き直す
新月の夜は月明かりがないので、冬の澄んだ空気と重なって星がよく見えます。とはいえ外に長くいる季節でもないので、家の中でできることに寄せておくのが無理のないところです。
書くのは三行で足ります。一年後に一緒にいたい人、今年は更新する決まり、今月ひとつ出てみる場所。二行目まで書けていれば、この日の使い方としては十分でしょう。三行目は、思いついた日に書き足せば構いません。
そのうえで、その日のうちに一件だけ連絡を入れてみてください。用件はなくてかまいません。近況を一行送るだけで、名簿は動き始めます。
よくある質問
Q. 人付き合いが得意ではないのですが、この日は使えますか
使えます。人数を増やす日ではなく、誰と過ごすかを選ぶ日として扱えます。会う相手を減らす方向に決めても、この新月の使い方としては筋が通ります。
Q. 土星と天王星、どちらで読めばよいですか
どちらか一方に決めなくて構いません。守りたい枠の話なら土星、外したい決まりの話なら天王星、と場面で使い分ける読み方が広く行われています。
Q. 節分や立春と、この新月はどう違いますか
立春は太陽の位置で決まる日で、毎年ほぼ同じ日付に来ます。水瓶座の新月は月が太陽に重なる日なので、年ごとに日付が動きます。
出典
- 国立天文台 暦計算室が公表する朔の日時
- 伝統的占星術が土星を、近代以降の占星術が天王星を水瓶座に割り当ててきた経緯についての一般的な記述
- 天王星の発見時期についての各天文機関の解説
- ガニュメデスの伝承およびみずがめ座の星座絵についてのギリシア神話の記述