
去年読んだ丑の月の解説と、今年の説明が食い違って見えたことはありませんか。
たいていの場合、理由はここにあります。支は毎年同じでも、上に乗る干が入れ替わるのです。辛丑(かのとうし)月の区切りは、小寒に入る日から立春の前日まで。この期間そのものは毎年動きません。
前の年が己丑だったなら、こちらは辛丑。支が同じでも、乗る干が違えば別の干支として扱われます。
辛丑月がわかる3つのこと
- 区切りは動かず、干だけが替わります。 丑の月は毎年来ますが、名前は年によって変わります。
- 丑に乗れる干は五つだけです。 丁・己・辛・癸・乙。十干のうち陰にあたるものだけが並びます。
- 下の支が上の干を育てる形です。 土は金を生む関係にあり、土のなかから鉱物が現れる絵で語られます。
閉じる作業に向く一か月
寒さが底に来る時期に、地面の下で何かが用意されている。辛丑はそういう読み方をされてきた組み合わせです。
暦のうえでは年の最後にあたる期間でもあります。年明けの勢いに乗るより、続けるか止めるかを決めておくほうが、この一か月には合っています。
辛丑月に決めておきたい4つのこと
- この一年でやったことを、評価を挟まずに事実として並べる
- 続けるか止めるか迷っているものを、この期間のうちに決める
- 外に出づらい時間を、まとめて手を動かす作業へ回す
- 春から使いたい道具や仕組みを、先に選んでおく
なぜ甲丑や庚丑という月がないのか
六十干支の表を見ると、甲丑や庚丑という組み合わせは見当たりません。理由は陰陽にあります。
十干にも十二支にも、それぞれ陰と陽の別があります。丑は陰の支なので、組めるのは陰の干だけ。陽の干と陰の支が組む形にはならないという決まりがあるためです。だから丑に乗るのは、丁・己・辛・癸・乙の五つに限られます。
支だけを見て「丑月はこういう時期」とまとめる本もありますし、干まで足して読む流派もあります。どちらも間違いではなく、見ている層の数が違います。
土のなかから、磨かれた金が現れる
辛は陰の金で、精錬を終えた宝石や細い刃にたとえられます。丑は五行では土。土は金を生む関係にあるので、下にある支が上の干を育てる向きになります。
伝統的なたとえは、土の中から鉱物が現れる姿です。掘り出す側ではなく、埋まっているものが養われる側の絵になります。土に土を積む組み合わせとは、動きの向きが違って見えるのはここからです。
寒の入りそのものは小寒のページにあります。
暮らしの中で試すなら
続けるか迷う習い事や習慣があれば、ここ一か月に実際に取り組んだ日を確かめます。回数だけでなく、どんな日に取り組みやすかったかも見てみましょう。続けるなら曜日を変える、休むなら再び考える時期を決める、と次の扱いまで書いておくと区切りがつきます。
よくある質問
Q. 辛丑月はどの年にめぐってきますか
立春を年の区切りとすると、丙の年と辛の年の最後の月が辛丑です。西暦では翌年の1月から2月初めに当たります。同じ組み合わせは5年おきに戻ります。
Q. 丑月は1月ですか、それとも12月ですか
数字の月には当てはまりません。1月の途中から2月の頭までを指し、節切りの暦では十二番目、つまり年の最後の月にあたります。
Q. 十二支にも陰と陽があるのですか
あります。子から順に、陽・陰・陽・陰と交互に配されます。丑は二番目なので陰にあたり、組める干も陰のものだけになります。
出典
- 国立天文台 暦計算室「二十四節気および雑節」
- 十干十二支の陰陽配当および五行の相生に関する四柱推命の一般的な解説