
返事を急いで、あとから違ったと思った経験はありませんか。
きょうから白い魔法使いの13日間に入ります。白い魔法使いは20の紋章の14番目。あてられた言葉は、受容、永遠、そして魔法です。掴みに行くよりも、来たものを受け取る側に振れた紋章として説明されてきました。
周期の始まりからそれほど離れていない位置にあるため、年によっては秋の入り口に、別の年には五月の終わりに回ってきます。
白い魔法使いの13日間がわかる3つのこと
- 受容は、我慢とは違います。 嫌なことを飲み込む練習ではなく、出来事に「良い・悪い」の札を貼る手を一度止める練習だと考えると扱いやすくなります。
- 予定を入れない日は、先に空けないと埋まります。 この種の日は、余ったところへ置こうとすると必ずなくなります。
- 魔法という語は、身近な偶然への気づきを表します。 同じ言葉が二度出てきた、考えていた相手から連絡が来た。偶然の並びに気づく感度のほうを指しています。
何もしない一日を、先に確保する
13日のうち一日、予定を入れない日を作ってしまうのが手っ取り早い使い方です。止まっている時間は、何も進んでいない時間とは違います。次に何を選ぶかを整えている時間だと考えると、動かない一日にも居場所ができます。
白い魔法使いの13日間に置く4つの静かな時間
- 朝か夜に10分だけ黙る時間を取る。 形は瞑想でも入浴でも構いません。
- 判断を求められたら、返事を翌日へ回す。 急ぎでないものだけで足ります。
- 気づいたことを短くメモする。 シンクロニシティと呼ばれる偶然の重なりも、書いておけば後で見返せます。
- 13日後に、そのメモを読み返す。 気づきの質は、時間を置いてから測れます。
空けた時間の、入り口と終わりを決める
夜に二時間だけ空けるなら、始まる前に明日の支度を済ませ、スマートフォンを手の届かない場所へ置く、といった準備ができます。空白の時間まで上手に過ごそうとすると、別の予定に変わってしまいます。お茶を飲む、座っている、何も選ばずに休む。その場で決めて構いません。
返事を翌日に回すときは、「明日の夕方に返事をします」と相手に伝えておく方法もあります。待ってもらう期限が決まれば、自分もその時間までは結論を急がずに済みます。
評価の札を、13日だけ保留にする
人への評価も、自分への採点も、この期間だけ止めてみます。それだけで、判断の速さに頼っていた癖が見えてきます。速く決めるのが得意な人ほど、止めた瞬間の落ち着かなさは大きくなります。その落ち着かなさ自体が、この紋章の扱う材料です。
この数え方が、どこから来たのか
ここで出自を書いておきます。いま書店やSNSで見かける20の紋章の体系は、1980年代にホゼ・アグエイアスらが発表した「ドリームスペル」、および「13の月の暦」を土台にしたものです。古代マヤが実際に使っていた260日周期のツォルキン暦を参照してはいますが、紋章に付けられた日本語名、読み込まれている意味、KINという番号の数え方には、20世紀後半に組み立てられた部分が多く含まれます。
わかりやすい例がこの紋章です。ツォルキン暦で14番目の日の名はイシュ(Ix)といい、ジャガーを指す語とされます。それが白い魔法使いという名に置き換わっているのですから、古代の呼び名がそのまま伝わってきたわけではないことは明らかです。
考古学が積み上げてきたマヤの暦研究と、日本で親しまれているマヤ暦は、同じものを見ながら別の系統に育ちました。古代の秘伝がそのまま届いた、という受け取り方をすると足元が崩れます。それでも、13日ごとにテーマが入れ替わる物差しとして日々に当てるぶんには、暦としての新しさは邪魔になりません。
よくある質問
Q. 受け入れることと、我慢することの違いがわかりません
我慢は、嫌だと感じたまま行動を止めることです。受容は、良し悪しの判定を先に置かないことを指し、嫌なら断ってよく、そのうえで判定を急がない、という順番になります。
Q. 何もしない日を作る余裕がありません
半日でも、夜の二時間でも成立します。長さより、その時間に予定を入れないと先に決めてしまうところが要点です。
Q. マヤ暦が現代のものなら、意味がないのでしょうか
古さと使いやすさは別の話です。13日ごとに見る場所が変わる物差しとして役に立つなら、それは新しく作られたものであっても構いません。
出典
- ホゼ・アグエイアス「ドリームスペル」および13の月の暦に関する各種解説
- 古代マヤのツォルキン暦(260日周期)についての一般的な考古学の記述