
六十日前の自分が何を始めたか、いま書き留めたものが手元にありますか。
甲子の日は六十干支の先頭で、六十日でひと巡りする周期の一日目です。一粒万倍日のほうは年に四十回ほど、月に三回から五回の割合で通り過ぎていきます。片方は区切りの日、もう片方は道端の目印という、役の違いがあります。
始める日を選ぶだけなら、甲子の日ひとつで足ります。続いているかどうかを途中で確かめる仕組みは、そこに一粒万倍日が加わってはじめて手に入ります。
一粒万倍日と甲子の日が並ぶ日でわかる3つのこと
- 長い物差しと短い物差しが同時に立ちます。 六十日の区切りと、その途中に打たれる目印が同じ日から始まります。
- 六十日の間に、目印は五、六回あります。 次の甲子の日までの道のりに、あらかじめ確認の機会が用意されている形です。
- 揃うのは年に一度か二度です。 六十日周期と選日の表が同じ日を指す機会は、それほど多くありません。
六十日を区切って数える4つの手順
- 二か月たったころに形になっていてほしいことを、一つ選びます。
- 数えられる形にしておきます。 ページ数でも歩数でも金額でもかまいません。
- 次の一粒万倍日が来たら、続いているかだけを確かめます。 出来を採点する必要はありません。
- 六十日目の甲子の日に、続いたことと止まったことを分けて書きます。
三つ目が肝心です。途中で採点を始めると、たいてい足りない部分に目が行き、そこで手が止まります。確かめるのは、やめていないかどうかの一点だけで足ります。
始まりの日に、荷物を積みすぎない
始まりと増えるが同じ日に来ると、あれもこれも同時に手をつけたくなります。ここがこの重なりのいちばん危ないところで、五つ始めれば六十日後に残るのはたいてい一つもありません。
一粒万倍日の言い伝えは、あくまで一粒の話です。万倍という数字は結果の側にあって、こちらが動かせるのは種を一つ選ぶところまで。始まりの日の勢いに、この一粒という単位を掛けておくと、荷物が増えすぎずに済みます。
甲子の日は大黒天の縁日として、食べることや働くことといった暮らしの土台に結びつけられてきました。台所の道具を整える、家計の記録をつけ直す。地味な用事のほうが、この日の由緒には合っています。
暮らしの中で試すなら
二か月かけて本を一冊読みたいなら、最初の日に本を選び、途中で確かめる日も手帳へ入れます。確認の日は、進んだページより「次はいつ開けるか」を見てみましょう。止まっていたら、しおりを挟んだ場所から一段落だけ読んで再開します。途中の目印は、遅れを数えるためより戻る場所として使えます。
よくある質問
Q. 六十日後には何をすればよいですか
続いたことと止まったことを分けて書くだけで足ります。止まったものを責めなくて構いません。次の六十日で何を残すかを決める材料になります。
Q. 二つのうち、どちらを主に見ればよいでしょうか
始める日を決めるなら甲子の日、途中で振り返る日を決めるなら一粒万倍日、という分け方がわかりやすいはずです。役が違うので、どちらが上ということはありません。
Q. 次に同じ組み合わせが来るのはいつごろですか
年に一度か二度なので、季節がひとつかふたつ進んだころになります。次の一粒万倍日だけなら一週間ほどで来るので、途中の確認には困りません。
出典
- 六十干支が一巡する仕組みについての暦の解説
- 大黒天の縁日としての甲子に関する一般的な説明