
認められたい、と思う自分を恥ずかしく感じたことはありませんか。
獅子座の満月は、寒さがいちばん厳しい時期に巡ってきます。この星座が受け持つのは自己表現と創造で、守護星(星座ごとに決まっている、いわば持ち星)は太陽。舞台に立つ、作品を出す、人前で名前を呼ばれる。そういう場面と結びつけて語られます。
月が獅子座にあるとき、太陽は反対側の水瓶座にあります。水瓶座が扱うのは、仲間、集団、平等、個人を横並びで見る視点です。自分ひとりの喝采と、みんなの中の一人であること。 この二つが同時に照らされるのが、この夜になります。
獅子座の満月がわかる3つのこと
- 一月下旬から二月上旬に多い満月。 水瓶座を進む太陽と向かい合う位置で、月が満ちます。
- 英語圏では Snow Moon。 積雪が多く狩りが難しい月だったことから、Hunger Moon という呼び名も並んで伝わります。
- 節分・立春と近い時期。 外は一年でもっとも地味な景色で、月のほうは一年でもっとも派手な星座にいます。
この落差が、この満月の居心地の悪さの一因かもしれません。
誰のために輝こうとしていたか
この満月で見直したいのは、表現そのものではなくその宛先です。
半年ほど前を思い出してみましょう。何かを人に見せる場面があったとして、それは自分が楽しかったからでしょうか。それとも、見せておかないと立場が危ういと感じたからでしょうか。両方混ざっているのが普通です。混ざっていること自体は問題ではなく、どちらの割合が増えているかを知らないまま続けるのが疲れる原因になります。
宛先を確かめる4つの手順
- 半年のうちで、いちばん楽しかった表現をひとつ思い出す
- 義務感で続けている見せ方をひとつ書き出す
- その二つが同じ場所で行われているか確かめる
- 楽しかったほうを、次の一か月にもう一度やる予定を入れる
三つめは見落とされがちです。楽しい表現と義務の表現が同じ場所に置かれていると、楽しかった記憶まで義務の色に染まっていきます。場所を分けるだけで解決することがあります。
承認欲求は、消す対象ではありません
認められたい気持ちを恥ずかしいものとして扱う言い方が、あちこちにあります。この満月では、その扱いを一度やめてみてください。
認められたいというのは、自分の中にある嬉しさを外に出したいという動きです。方向としては健全なもの。困るのは、外からの評価が返ってこないと自分の値打ちを確認できなくなる状態のほうです。
見分ける方法として、褒められなかった場合を想像してみるとよいでしょう。誰も何も言わなかったとして、それをやったこと自体に満足できるなら、宛先は自分の側にあります。 落ち込む一方なら、宛先が外に寄りすぎています。
寄りすぎに気づいたときの手当ては、評価を求めるのをやめることではありません。誰にも見せない表現をひとつ作ることです。書くだけ、作るだけ、歌うだけで終わらせる。見せない前提で作ると、自分が本当に何を好きだったかが分かります。人からどう見られているかという話題はオーラのページへ。
盛りすぎた自分を、一か所だけ直す
具体的な作業としては、自分の紹介文を読み直すのが手早いところです。
肩書き、経歴、人に説明するときの言い方。少し盛っている箇所や、もう今の自分に合わなくなった表現が見つかることがあります。全部を書き換えなくて大丈夫です。一か所だけ正直な言い方に直せば十分。無理に演じている人物像があるなら、それもひとつだけ下ろしてみてください。全部やめると別人になってしまうので、ひとつだけがちょうどよい分量です。
評価を待っている状態にも、一度気づいておく価値があります。連絡の返事、感想、上の人からの一言。待っている間は手が止まりますし、返ってこないと自分の出来が悪かったのだと考えがちです。待つ相手が決まっているなら、そこはいったん締めて、次の楽しみを自分で用意しておく。獅子座の火は、外から点けてもらうより自分で点けたほうが長く続くと言われます。
気をつけたいのは、見栄を手放すという話が、地味にすることや目立たないようにすることと混同されやすい点です。ここで下ろすのは、演技のうち自分が苦しいと感じている部分だけ。派手な服が好きなら着ればよく、褒められて嬉しいなら喜んでかまいません。半年後には太陽と月が入れ替わった満月(水瓶座)が来て、そのときは集団の側から同じ軸を見ることになります。
満月のない二月がある、という話
暦の話をひとつ付け足します。一年十二か月のうち、満月がまったく訪れない月があり得るのは二月だけです。
理由は単純で、月の満ち欠けの周期が約29.5日、二月は28日しかないためです。二月一日より前に満月があり、次が三月に入ってしまう年には、二月の満月が存在しません。この巡り合わせは19年ほどの周期で起こり、20世紀末は1999年、21世紀では2037年、2067年、2094年に当たると計算されています。そういう年には、代わりに一月と三月にそれぞれ二回の満月が入ります。
獅子座の満月はこうした暦のずれの近くに置かれています。毎年きっちり同じ日に来るものではないと知っておくと、日付が動くことに驚かなくなります。
好きなものをひとつだけ見せる夜
この日は、好きなものをひとつ人に見せる夜にすると獅子座らしくなります。作品でも、写真でも、昔から好きな音楽でもかまいません。反応が返ってこなくても平気な相手を選ぶと、練習になります。
書くなら三行です。もう演じなくてよい自分、本当に見せたい好きなもの、そして受け取っておく褒め言葉をひとつ。三つめは、過去にもらって流してしまった言葉を書き写すだけで十分です。
暮らしの中で試すなら
描きかけの絵や作りかけの小物があれば、完成させる前に「ここは気に入っている」と思うところを一つ探してみましょう。色の組み合わせでも、手を動かしている時間でも構いません。人に見せる予定をいったん外して、次の十五分で触れてみたい部分を選ぶと、自分の楽しさを確かめやすくなります。
よくある質問
Q. 目立つのが苦手でも使える日ですか
使えます。人前に出る話ではなく、自分が何を好きだったかを取り戻す夜として扱えます。誰にも見せない表現をひとつ作るだけで成立します。
Q. 承認欲求が強い自分が嫌になります
嫌になる必要はありません。宛先が外に寄りすぎているだけのことが多く、見せない表現をひとつ持つと自然に落ち着きます。
Q. Snow Moon は日本でもそう呼びますか
日本では二月を如月と呼ぶ言い方はありますが、満月そのものにこの名は使いません。北米の農事暦から広まった呼び名です。
Q. 獅子座生まれではない場合はどう読みますか
そのまま読めます。この夜が扱うのは表現と承認というテーマで、獅子座生まれの人だけの話ではないからです。
出典
- 国立天文台 暦計算室による朔望の周期および月ごとの満月日時の計算
- 二月に満月が訪れない年の周期についての各天文機関の解説
- 北米の農事暦に見られる Snow Moon および Hunger Moon の名の記述
- 太陽を守護星とし自己表現を受け持つ星座として獅子座を読む占星術の慣例