去年のひざ掛けを出そうとしたら、どの引き出しにしまったのか思い出せない。ようやく見つけたコートには、直そうと思っていたボタンが一つ。寒くなる前に気づけて、少しほっとする。冬支度は、そんな小さな確認から始まります。
十月の終わりは、部屋も服も一度に冬仕様へ替えるには、まだ迷う時季。昼間は薄着で過ごせる日もあります。まずは今ある道具を取り出して、使える状態にしておく。冷えた日に慌てない程度の支度が、ちょうどよさそうです。
この記事の目次
2026年の霜降は、10月23日
霜降は二十四節気の一つで、「そうこう」と読みます。国立天文台の暦要項によると、2026年は10月23日です。次の節気の立冬は11月7日。暦では、秋の終わりから冬の始まりへ向かうころに当たります。
名前に霜が入っていても、その日にどの地域でも初霜が降りるわけではありません。気象庁は各地の霜や結氷の初日を記録しており、暦の日付と、住んでいる場所の実際の冷え方は別に確かめられます。
朝、玄関を出たときの空気。洗濯物を取り込むときの手の冷たさ。地域の天気予報と、毎日の感覚を見ながら支度の順番を選びましょう。まだ暖かければ、出して点検するだけでも進んでいます。
窓辺に座って、今年の過ごし方を考える
最初に見るのは、冬によく座る場所です。食卓の椅子、仕事をする机、読書をするソファ。去年そこにいて、何が気になったか思い出してみます。
足元が寒かったなら、ひざ掛けを手の届く棚へ。窓の近くに椅子を置いていたなら、少し離した配置も試せます。使う場所としまう場所が遠いと、結局取りに行かずに過ごしてしまうことがあります。
カーテンの裾や窓枠は、昼間の明るいうちに確認すると汚れが見えやすいもの。掃除をするなら、手の届く範囲を一か所ずつ。カーテンは表示を確かめて、洗える物は乾かせる日の予定に入れます。
暖房器具を使う前には、取扱説明書に沿って掃除や点検を。吸気口やフィルターなど、自分で手入れできる場所を確かめます。コードの傷みや異常が見つかったときは、使用前にメーカーや販売店へ相談しましょう。
冬らしい部屋を作ろうと、飾りをたくさん買わなくても、座る場所が一つ使いやすくなれば十分。お気に入りの椅子に、使えるひざ掛けがある。それだけで支度の手応えがあります。

手袋を、寒くなる前に一度はめてみる
衣替えでは、厚手の服に目が向きがちです。けれど最初に出番が来るのは、薄いマフラーや手袋かもしれません。去年使った小物を一度取り出し、実際に身につけてみます。
左右そろっているか、穴やほつれがないか。首に巻いた感触はどうか。使うつもりでしまっていた物が、今の服や移動手段に合わなくなっていることもあります。
自転車に乗る日、電車で移動する日、家の近くを歩く日。それぞれに何が使いやすいか考えると、「冬物」という大きなひとまとめから、明日使う道具へ近づきます。
置く場所は、玄関や鞄の近くに一つ。季節外れの物を奥へ移し、出かける前に手に取る小物を前へ出します。家族がいるなら、一つのかごへ混ぜず、誰の物か分かる位置に分けてもよさそうです。
新しく買いたい物は、点検のあとでメモへ。「手袋」だけでなく、「雨の日も扱いやすい」「自転車のブレーキを握りやすい」と、使う場面を書いておきます。店で選ぶときに、色や雰囲気以外の基準が持てます。
台所には、疲れた日の一食を
帰宅してから、何を食べるか考えるのが面倒な日があります。そんな夜のために、温かいものを一つ作れる材料を確かめておきます。
乾麺とだし、冷凍の野菜と卵、いつものスープ。特別な保存食をそろえるより、普段食べている物で一食を組めるか見るほうが続けやすいでしょう。食べ慣れた組み合わせを一つ決めて、使ったら補充します。
棚の奥まで一度に出さず、まずはよく使う段だけを。食品の期限と保存方法を確認し、早く使いたい物を見える場所へ移します。買い置きと分からず同じ物を重ねて買うことも、減らせそうです。
器も、一つ出しておきたい物があるかもしれません。両手で持ちたくなるカップ、少し深めの鉢、小さな土鍋。洗ってすぐ使えるところへ置くと、「そのうち使おう」が、今週の一食になります。
十五分で終える日を、いくつか作る
冬支度を休日の一大行事にすると、天気や予定が合わないまま後回しになりがちです。十五分ほどで終わる仕事に分けて、今週できるものを選んでみます。
| 時間が取れた日 | 手をつけること |
|---|---|
| 晴れた昼 | ひざ掛けの状態や表示を確かめる |
| 帰宅後の十五分 | 手袋とマフラーを出し、置き場所を決める |
| 夕食の片づけ後 | 台所の一段だけを見て、早く使う食品を手前へ |
| 休日の明るい時間 | コートのボタンを確かめ、直す物を分ける |
できなかった日は、そのまま次へ移します。晴れた日にしたい仕事と、室内だけで済む仕事を分けておくと、雨の日にも少し進められます。

去年の自分から、今年の自分へ渡す
しまっていた物を取り出すと、去年の冬の暮らしも少し思い出されます。よく着たコート。結局使わなかった大きな毛布。気に入っていたけれど、場所が悪くて出番の少なかった器。
今年は何をよく使いそうか、今の一日を思い浮かべて選び直してみましょう。在宅で過ごす時間が増えたなら椅子の周りを。外出が増えたなら玄関の小物を。去年と同じ順番でなくてもよいのです。
霜降の日に、家じゅうの支度が終わっている必要はありません。寒い朝、探さずに手袋を取れる。疲れて帰っても、いつものスープを作れる。そんな場面を一つ用意して、秋の続きを過ごしていきましょう。
参考にした資料
霜降・立冬の日付と、実際の初霜の記録を確認しました。
